グランドデザイン

救世軍希望館グランドデザイン〜めざすべき希望館になるために〜救世軍希望館では、「1)救世軍希望館養育目標」の実現のため、下記のロードマップを定め、日々の実践を積み重ねていきます。
救世軍希望館養育目標の実現のためのロードマップ

時代・社会の価値観・要望があり、希望館があります。希望館は 2-1)〜2-3)の 3 つの理念に根差し、3-1)と 3-2)の二つの柱に支えられ、4-1)〜4-3)それぞ れの目指すべき姿の実現に努めます。それが「救世軍希望館養育目標」の達成に繋がります。
以下に、具体的に何をするのか、何を目指すのかを記します。

1)救世軍希望館養育目標

養育目標:自分の人生を肯定でき、自立し生きていける人間に育てる ※自立:人生で直面する様々な課題に対し、どう対処していくかを自己決定できること。

2)救世軍希望館の実践倫理

2-1)
救世軍社会福祉事業団・医療事業の理念 救世軍社会福祉事業及び医療事業は、救世軍の主義に従い、すべての人の全人的存在の価値を尊び、キリストが一人ひとりを愛されたことを規範とし、キリストに仕えるように個人個人に仕えることをその事業の基盤とする。

2-2)
大阪府児童施設部会倫理綱領 (児童憲章)
すべての子どもは人として尊ばれる
すべての子どもは社会の一員として重んぜられる
すべての子どもは良い環境の中で育てられる
私たちは、様々な事情により保護者と離れて施設で生活するすべての子どもの人権を擁護するとともに、子どもの心豊かで健やかな発達を保証し、自立への支援を行います。
私たちは、子どもと生活を共にするこの仕事に誇りと責任をもって、自らの人間性と専門性の向上に努めます。子どもの生きる力を育み、明日に向かって希望と笑顔の日々となるようにこの倫理綱領を定め、実現に努めます。

2-3)
救世軍希望館実践理念(救世軍希望館ミッションステートメント) ~慈愛・希望・実践~
救世軍希望館は、“今、この瞬間”だけでなく、子どもたちの人生が幸せな ものとなるように、慈愛の心と未来への希望をもって子どもたちと向き合い、 日々の生活の中で実践を重ねていきます。
※慈愛:無条件の愛/希望:明るいものとの確信/実践:生活を紡ぐ
「子たちよ。わたしたちは言葉や口先だけで愛するのではなく、行いと真実と をもって愛し合おうではないか」(ヨハネの第 1 の手紙 3 章 18 節

3)希望館を支える柱

3-1)
施設運営の柱
〇職員の人材確保と人材育成
〇健全な財政運営
〇養育環境の整備
〇地域社会との共生

3-2)
子どもの支援の柱
〇個別化(自立支援計画の策定、CFC による訪問調査、ライフストーリーワークの実施、週末里親・季節里親の利用)
〇権利擁護(権利ノートの活用、意見表明権、第三者委員、第三者評価の導入)
〇生活支援(衣食住の充実、余暇活動、クラブ活動)
〇学習支援(学校との連携、公文、学習塾、進路指導)
〇健康、医療、心理的支援(定期健診、身体測定、必要に応じた医療ケア、セラピーの実施)
〇家族再統合支援(CFC との連携と協働、面会や一時帰宅への支援、家庭復帰支援)
〇自立支援(SST の活用、自立ヘの調整と準備、就労支援、アフターケア)

4)めざす姿

4-1)
めざす職員像
〇大人として子どもと向き合える職員
※大人:周りが見え、周りの期待に応えることができる存在
〇協力・協調・協働の精神で働く職員
〇組織的な対応を基本とする職員
〇人間性を磨き、プロとしての資質や能力を高めあう職員

4-2)
めざす子ども像
〇自分の人生を肯定できる子ども
〇人を愛し、愛される子ども
〇自分の思いを言葉にできる子ども
〇主体性・社会性・創造性を身につけた子ども
※主体性:心身ともに健やかで、行動の自己決定ができ、目的に向かって責任を持ち、意欲的に最後までやり抜くことができる力
※社会性:身の回りへの心配りや自然の変化に気づくことができ、優しい思いやりの心をもち、誰に対しても温かな愛情を言動によってあらわすことができる力
※創造性:真実を求めて考え、行動することができ、直感的判断力が豊かで道理をわきまえることができる力
〇自立した子ども

4-3)
めざす施設像
〇子どもと職員が、人として繋がる施設
〇安心、安全が実感できる施設
〇自分の居場所を実感できる施設
〇退所後に足を運びたくなる施設
〇機関、地域とのつながりを大切にできる施設

5)機関との連携と協働

5-1)
児童相談所(CFC・大こ相)との連携と協働
〇入所児童の支援
〇保護者支援
〇一時保護委託の受け入れ

5-2)
各市子育て支援課等との連携と協働
〇子育て支援短期支援事業(ショートステイ、トワイライトステイ)の実施
〇要保護児童地域対策協議会への参加

5-3)
幼稚園、学校との連携と協働
〇入所児童の支援
〇行事への参加

5-4)
養成校との連携と協働
〇実習生の受け入れ(次世代の社会的養護の養育者の養成)
〇施設への就職支援とアフターフォロー
〇夜間宿直アルバイト希望学生の受け入れ

6)地域、ボランティアとの協働とつながり

6-1)
“わいわい”ネットワークへの参画
〇事務局としての参加
〇各団体との協働

6-2)
自治会(春日小学校区地域協議会)への参加
〇春日小学校区地域協議会代議員
〇地域の行事(ふるさと祭り、地区運動会等)への協力

6-3)
小学校 PTA への参加
〇役員としての参加
〇PTA 行事への協力

6-4)
ボランティアの受け入れ
〇地域の人たちとの交流
〇人材育成

最後に

希望館とは、“人と人が、人として繋がる場”、“人が育つ場”。
子ども はも ちろん、そこで生活を共にする大人もね。
そんな場所でありたいと思います。

令和5年2月1日 救世軍希望館
児童養護施設「救世軍希望館」